今剣の過去捏造妄想。
ツイッターログ
ツイッターログ
【今剣妄想】
声にならない悲鳴を上げて飛び起きた。
心臓が早鐘を打っている。
全身が氷のように冷たいのに、襦袢がじっとり張り付くほどの汗をかいていた。耳の後ろから何か不気味な音が聞こえるような気がしたが、振り返ってもそこには枕しかなかった。
煩い胸を押さえて膝を抱き、額を乗せて目を閉じた。
嫌な夢を見たような気がする。
色もにおいも音も、感触まであるほどリアルだったような気がする。
それでも全く思い出せない。
瞼の裏に広がった暗闇に、つかみどころのない恐怖心が溶けていった。
背中にまとわり付く襦袢を冷たいと感じることができるようになったころ、
「やっぱり一人寝はよせばよかった」
ぼやいて顔を上げた先に、障子越しに見える影。
月明かりで浮かび上がるよくしったシルエットだ。
「だいじょうぶだよ」
自然と緩んだ唇から届けられた言葉に、影がゆっくり頷く。
そしてそのまま去らずにその場に腰を下ろしてしまった。
今剣はくすぐったそうに笑って立ち上がる。
掛け布団を引きずって障子をあけた。
「しんぱいしてきてくれたんでしょう?ありがとう。」
彼の隣に腰掛けて、引きずってきた掛け布団を二人で肩に巻いた。
今夜は多分大丈夫だ。
PR