手帳を振り返っていたら出てきたネタ。
政宗様が理不尽に怒られる。
三成君は受けっぽくなしい、政宗様は攻め様っぽくないです。
苦手な方はご注意下さい。
現パロ
大学生設定
二人は同じ研究室。
超短い
書きたいとこだけ書いた。
政宗様が理不尽に怒られる。
三成君は受けっぽくなしい、政宗様は攻め様っぽくないです。
苦手な方はご注意下さい。
現パロ
大学生設定
二人は同じ研究室。
超短い
書きたいとこだけ書いた。
「ん~?どうした三成?」
研究室の扉を開けると、古びて座り心地のよくないソファーの上に三成が横になっていた。
腹の上に手を置いて、政宗を見上げる顔はどこか苦しそうだ。
机の上には既に空になったミネラルウォーターのペットボトルが、分厚い実験データファイルの間に転がっていた。
三成の目線にあわせるように屈むと、三成は腹の上を手でさすりながら身体を起した。
「Hey,おきて大丈夫か?顔色悪いぜ。」
「問題ない。最近溜まっているだけだ。」
「……What?!」
三成が座ったまま伸びをして、肩を回した。
ソファーの足下に置いてある、まだ中身が残ったペットボトルを拾う。
「だから、最近溜まっているだけだ。体調が悪いわけではない。」
溜息混じりに呟きつつ、ペットボトルの蓋を開けた瞬間、政宗が三成の肩を押して、一度起き上がった身体を再び倒した。
三成が手に持っていたペットボトルから水が派手に零れる。
ソファーの背もたれに、三成の体に、最期はペットボトル本体ごと床に落ちて大きな水溜りを作った。
「貴様、何を……っ!」
覆いかぶさってくる政宗に怒鳴ろうと開いた唇が政宗の唇で塞がれる。
声を出しても鼻から音が抜けるだけで、政宗が顔を話す気配はない。
政宗の肩を押して離そうとするが、体重がかかっている分政宗の方が有利だ。
三成の言葉にならない呻きはどこ吹く風で、政宗の手が三成の服にかかった瞬間、
「Ouch!」
三成は政宗の頬を思い切り拳で殴った。
一瞬のけぞった身体を思い切り突き飛ばし、すばやくソファーから床に転がり落ちる。
背中が零れた水で濡れたが構わなかった。
「何しやがる!」
「それはこちらの台詞だ!!神聖な研究室で何をする!」
政宗の頬に拳の形にくっきりと赤いかたがついてしまっていた。
三成は鼻を鳴らし、空になってしまったペットボトルを拾い上げた。
「先に誘ったのは三成だろ?!」
じんじんと熱を持ち始めた頬を押さえ、立ち上がる。
三成の、元来吊り上った目が更に鋭く磨きをかけて政宗を睨んだ。
「私が、いつ、誘ったというのだ?!この万年発情期男が!」
三成の方へ力強く一歩踏み込むと、足下で水がはねて靴が濡れた。
「溜まってるっていったじゃねぇか!」
「ただの便秘だ!」
八重歯が見えた。
いつになく低いトーンの怒鳴り声が空気を震わせ、窓ガラスを震わせ、震えた窓ガラスの隙間から風が吹き込んでカーテンが舞い上がった。
「……Ha?」
ぽかんと口を開けた政宗の耳をむんずと掴んで引き寄せる。
耳元に唇を寄せた。
「聞こえなかったのならば、今回だけもう一度言ってやる。」
「Hey,stop!三成、その距離は……」
「ただの糞詰まりだ!」
腹筋を最大限に活用した怒声が耳元で響いた。
三成が投げるように手を離したと同時に耳を押さえて蹲る。
耳の奥でキーンと耳鳴りが響いて頭が痛い。
先ほど頬を殴られたよりもよっぽど痛かった。
蹲る政宗を一瞥し、三成は研究室を出て行った。
先ほど大声を上げ少し落ち着いたか、扉は力任せではなく、丁寧に静かに閉じられた。
政宗は三成の気配が遠ざかるのを感じながら、足元の水溜りに映る真っ赤にはれた頬を見ていた。
「さすがに理不尽だろ……」
終わりたい。
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