着衣エロが書きたかっただけ。
産婦人科検診の時間を間違えた暇潰しをしたかっただけ。
相変わらず三成は伊達さんちに住んでます。

闇に響く濡れた体液と熱い肉体がぶつかり合う音が響く。
聞き覚えのある甘い声が、一際高く鳴いていた。

「…っぁ…」

自分の下でしなる時は絶対にこぼさない声、もっと、とねだる、声。

「す…っ、もっと、いえやす…！」




飛び起きた。
まだくらい空から差し込む光はない。
速すぎる鼓動が全身に響く。
嫌な夢だった。
ひどく嫌な夢だ。

汗の引かない体を持ち上げるのも、再び褥に横たえるのも煩わしく、迷った末に起き上がった。
枕元に置いた眼帯を手探りで引き寄せ、光を点さない片目を覆う。
襖を開けて縁側に出ると、夏の早朝、空がわずかに白む気配を見せる程度の時間。
沈黙する空気を震わせるのは僅かな風と、気まぐれに飛び立つ鳥の羽音だ。