こういうありきたりなかんじの無駄にべたべたべたべたいちゃいちゃいちゃいちゃしてる牛虎が好きです。虎鉄君ハピバ!!!
生まれてきてくれてありがとう!
生まれてきてくれてありがとう!
白い息だけをつれて、虎鉄は夜道を歩いていた。
住宅地の町の明りを頼りに足下を確認しつつ、その明りもまばらになったころ目的地が見える。
日曜日の深夜、開いているはずの無い校門に、人一人分の隙間が出来ていた。
虎鉄が冷えて赤みをもった手でぎゅっと拳を握ると、手のひらの中で大事に抱いていた一枚の紙がくしゃりとつぶれた。
今日の練習が終わった後、猪里とはしゃぎすぎるなとたしなめられたとき、胸ポケットにしのばされた紙だ。
帰宅して鞄を床に置いたとき、するりと落ちてきてようやく気がついた。どうしてこの人はこうまどろっこしいことをするか。
23時50分。こんな時間に家を抜け出してくるのは理由付けがめんどうだと思っていたが、彼の名前を出しただけですんなり許可が下りてしまった。
「全く、どうかしてるZe。」
俺も牛尾さんも。
ポケットから携帯電話を取り出し時間を確認すると23時55分。
手紙にかかれた時間どおりだ。
自然唇の両端が上がって、校門を抜た。
鍵がかかっているはずの玄関も、一番端、オートロックで閉まる扉に、野球ボールが一つ挟んである。
ボールを拾って中へ。喧騒に包まれた校舎になれた耳には、一歩一歩踏み出す足音がよく響いた。
約束の時間、約束の場所。
自分の教室がある階を通り過ぎて駆け上り、さすがに息が上がっている。
静まり返った校舎の中で、月明かりに浮かび上がる扉を目指す。無意識に拳を当てた胸の下、心臓がいつもよりずいぶん早いのは、走ってきただけではないだろう。
きっちり閉じられた教室の扉。見上げると3年D組の札がかかっている。握り続けて少し湿ってしまった紙をポケットに突っ込み、扉に指をかけて一度大きく息を吸って、吐いた。
慎重に引いた扉の中へ足を踏み入れると、同じ校舎の中なのに、自分の知らない教室のにおいがした。
「おはよう、虎鉄君」
「おはようございまSu」
制服姿で机に座った牛尾が余りに自然に朝の挨拶をしたので、虎鉄も思わずそう返してしまう。
返してしまった後時計を見ると、ちょうど日付を越えたばかりだった。
「おはようにしたって、ちょっと早すぎるんじゃないですKa?」
「いいじゃないか、僕がそうしたいんだ」
牛尾はすっくと立ち上がり、虎鉄の前までくると、約束どおり制服姿で着た虎鉄の前に来る。
虎鉄らしく派手なデザインのマフラーを丁寧に取ってやると、それを自分の腕にかけ、
「誕生日プレゼント」
虎鉄の制服の詰襟に、三年生の学年バッチをつけた。
「なんですかこれ、俺ぜんぜん年足りませんYo」
牛尾はにっこり笑って
「でも、昨日より近くなった。ほんとうは、こうやって」
ぐいぐい虎鉄の腕を引いて、さっきまで自分が座っていた席の隣に座らせる。
「君と同じ教室で過ごしてみたかった。」
「それじゃあ俺にじゃなくて、牛尾さん用のプレゼントじゃないですKa」
思わず声を上げて笑う虎鉄に、ばれたかと牛尾は肩をすくめた。
「じゃ、これをあげる」牛尾は虎鉄の手を握り、自分の胸へ当てた。
「もうとっくにもらってますけDo,もらっときます」
「ありがとう」
「どういたしましTe。愛してるぜ、御門」
に、と笑った虎鉄に、牛尾の頬が闇にも浮かぶほど鮮やかに染まる。
「もうほんとに、君にはかなわないよ!」
HAPPYHAPPY BIRTHDAY!!!
住宅地の町の明りを頼りに足下を確認しつつ、その明りもまばらになったころ目的地が見える。
日曜日の深夜、開いているはずの無い校門に、人一人分の隙間が出来ていた。
虎鉄が冷えて赤みをもった手でぎゅっと拳を握ると、手のひらの中で大事に抱いていた一枚の紙がくしゃりとつぶれた。
今日の練習が終わった後、猪里とはしゃぎすぎるなとたしなめられたとき、胸ポケットにしのばされた紙だ。
帰宅して鞄を床に置いたとき、するりと落ちてきてようやく気がついた。どうしてこの人はこうまどろっこしいことをするか。
23時50分。こんな時間に家を抜け出してくるのは理由付けがめんどうだと思っていたが、彼の名前を出しただけですんなり許可が下りてしまった。
「全く、どうかしてるZe。」
俺も牛尾さんも。
ポケットから携帯電話を取り出し時間を確認すると23時55分。
手紙にかかれた時間どおりだ。
自然唇の両端が上がって、校門を抜た。
鍵がかかっているはずの玄関も、一番端、オートロックで閉まる扉に、野球ボールが一つ挟んである。
ボールを拾って中へ。喧騒に包まれた校舎になれた耳には、一歩一歩踏み出す足音がよく響いた。
約束の時間、約束の場所。
自分の教室がある階を通り過ぎて駆け上り、さすがに息が上がっている。
静まり返った校舎の中で、月明かりに浮かび上がる扉を目指す。無意識に拳を当てた胸の下、心臓がいつもよりずいぶん早いのは、走ってきただけではないだろう。
きっちり閉じられた教室の扉。見上げると3年D組の札がかかっている。握り続けて少し湿ってしまった紙をポケットに突っ込み、扉に指をかけて一度大きく息を吸って、吐いた。
慎重に引いた扉の中へ足を踏み入れると、同じ校舎の中なのに、自分の知らない教室のにおいがした。
「おはよう、虎鉄君」
「おはようございまSu」
制服姿で机に座った牛尾が余りに自然に朝の挨拶をしたので、虎鉄も思わずそう返してしまう。
返してしまった後時計を見ると、ちょうど日付を越えたばかりだった。
「おはようにしたって、ちょっと早すぎるんじゃないですKa?」
「いいじゃないか、僕がそうしたいんだ」
牛尾はすっくと立ち上がり、虎鉄の前までくると、約束どおり制服姿で着た虎鉄の前に来る。
虎鉄らしく派手なデザインのマフラーを丁寧に取ってやると、それを自分の腕にかけ、
「誕生日プレゼント」
虎鉄の制服の詰襟に、三年生の学年バッチをつけた。
「なんですかこれ、俺ぜんぜん年足りませんYo」
牛尾はにっこり笑って
「でも、昨日より近くなった。ほんとうは、こうやって」
ぐいぐい虎鉄の腕を引いて、さっきまで自分が座っていた席の隣に座らせる。
「君と同じ教室で過ごしてみたかった。」
「それじゃあ俺にじゃなくて、牛尾さん用のプレゼントじゃないですKa」
思わず声を上げて笑う虎鉄に、ばれたかと牛尾は肩をすくめた。
「じゃ、これをあげる」牛尾は虎鉄の手を握り、自分の胸へ当てた。
「もうとっくにもらってますけDo,もらっときます」
「ありがとう」
「どういたしましTe。愛してるぜ、御門」
に、と笑った虎鉄に、牛尾の頬が闇にも浮かぶほど鮮やかに染まる。
「もうほんとに、君にはかなわないよ!」
HAPPYHAPPY BIRTHDAY!!!
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